■Prologue
学級崩壊ならぬ、学校崩壊が珍しくなくなった、今日この頃。
学校という教育機関は、今やモンスターペアレンツに侵略され、その役割を
全う出来なくなってしまった。
一度屈した敗残兵は、二度と立ち上がれず、ただ平伏するのみ。
具体的に言うと、運動会は全員で仲良く手を繋いで駆けっこ、演劇は全員が
シンデレラでガラスの靴の大安売り、修学旅行は保護者同伴の慰安旅行状態だ。
少しでも通信簿に改善点を書けば、モンスター達はここぞとばかりに
その牙を剥き、情報の改ざんを請求する。
給食費は踏み倒し、テストの内容にまでケチをつけて来る。
まさに、モンスター。
この地球上には、白亜紀から明治維新に到るまで、少なからず強力な生物が存在し、
その都度自然の脅威に淘汰されてきたものだが、現代のモンスター達は
台風が来ようが大地震が起ころうが、確実に生き残るだろう。
氷河期すら乗り越えかねない。
その高笑いは、自然界のいかなる脅威よりも、教育機関の末端者たる教師達を
恐怖と絶望のどん底へ陥れる。
怖いですね。
恐ろしいですね。
では――――そんなモンスター達に対抗できる、勇者のような存在はいないのか?
いるに決まっている。
いつの時代にも、英雄はいて、その英雄の下に精鋭が集まるもの。
自然の脅威や自浄作用、或いは社会の干渉すらも及ばない強敵を倒すのは誰だ?
勿論。
それをするのは、当事者であるトコロの、生徒しかいないのです――――
■本編 |
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